取締役とは

起業する時、複数の取締役が集まることが多い。
志を同じくする者が集まり、夢と希望に燃えて創業する。

社長は通常、取締役の長として代表取締役となるケースがほとんどだ。

創業時、苦しいことが多い。
販路が拡大できない、開発成果が出ない、お金が足りない・・・、
悩み、傷つき、苦しみ抜く日が続く。

でも、志同じくするヒトがいる、それが取締役だ。

貴重な相談相手であり、夢を語らうこともできる。
苦しい時、ヒトは一致団結して困難に立ち向かう、そう苦しい時は・・・。

事業が軌道に乗り始めると、余裕ができる。
すると考えや行動が微妙にズレ始める。
一度ズレ始めた考えは、元に戻らない。

友達に近い関係だった場合、それは顕著である。
分かりあえていたはずのお互いの考えが違うことに気づく。

そして・・・、

仲間は別れなければならなくなる。

また取締役が年配の知識・経験豊富なヒトであった場合。
創業時のパートナーとしては心強い。
経営手法のヒントやノウハウを持って叱咤激励、理想的なパートナーである。

しかし事業が軌道に乗り始めると、彼らは恐ろしい怪物になる。
社長のためと言いながらも、自分の考えを曲げようとしない。
政治力を使い、他の取締役などと結託し、要求をつきつける。

そして・・・、

社長はその取締役をなだめすかして、やめるという日を夢見るようになる。

そんなこんなを考えていたら、
社長って、ほんとに孤独なのかも知れないと、
冷たい風が吹き抜けていった秋の日でした。