ベンチャーキャピタル業界について

最近のベンチャーキャピタル業界は非常にお寒い。
新興市場の立ち上がりからVCバブルが起こり、そして現在のお寒い状況に陥る。

独立系で上場VCは株主への対応からとんでもないリストラを強行しているようだし、金融系のVCも撤退もしくは非常に縮小した規模での運営を余儀なくされている。

やはりリスクマネーに対する日本の見方は、一様に後ろ向きだ。

確かにVCは経営関与し、企業の育成・成長に頭と体を使うということについて、なるべく労力を惜しんできた。
むしろエンジェル的に関与する投資家の方がよっぽど魅力的だと思うことすらある。

いづれにしても、VCはIPOをEXITとすることに目を向け過ぎであるし、ビジネスモデルに偏りがあったことは否めない。
そう、要は事業として利益を生み出さないといけないということに対して、自らの社会的意義を理由に、怠慢であったと言えるのではないだろうか。

新しい社会を創造する、そんな意気込みを皆持っているとは思うのだが、何分目先の投資案件をいかにして通すかということに終始していなかったか?

反省する点は大いにある。

かくいう自分が属している組織も、明日はどうなるか分からない。
先日、自分が運命的な出会いだと思った会社へ投資できないかもしれない。
また自分がこの業界から去ることになるかもしれない。

しかし誰が何と言おうと、リスクマネーの供給者がいない社会に、成長はないと思っているし、その志は失ってはならない。
本来的には、今、このタイミングこそが投資時期だ、ということは業界の人なら皆考えているだろう。